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2022年 10月11日
アーティスト、アンドレアス・アンジェリダキスのパリにおける初の個展、⟪アンティークの本質的評価のためのセンター⟫ (2022年)は現在、2022年10月30日まで歴史あるエスパース・ニーマイヤーにて開催されています。
彼のこれまでの作品の中で最も大規模で最も意欲的なこのエキシビションは、初のオーデマ ピゲ コンテンポラリーとのコミッション作品です。このプログラムの10周年に合わせ、パリで初めてプレミア公開されます。
アテネを本拠とするアンジェリダキスは建築を専攻しましたが、自らを「建築しない建築家」と称します。アンジェリダキスは2000年代始めに建物の設計から離れ、3Dバーチャル建築空間のクリエーションを始めました。彼のアートは古代と現代の両方の社会における崩壊という考えを検証するものです。彼は建築を社会の相互作用の場と見ており、社会学的な観察と建築の近代化の歴史、都市文化とデジタルメディアを考察した作品を制作しています。
Oscar Niemeyer, Espace Niemeyer, 1965
© 2022, ProLitteris, Zurich
⟪アンティークの本質的評価のためのセンター⟫ (2022年)は、歴史遺跡と古代および現代都市の研究センターを表現した没入型のインスタレーションです。この作品は死去したブラジル人の建築家オスカー・ニーマイヤーエスパース・ニーマイヤーによるヨーロッパ最も称賛される設計の一つであるエスパース・ニーマイヤーの近代建築と意図的に対置されている。
コミッションはギリシャ、アテネのオリンピア ゼウス神殿の歴史に関するアンジェリダキスの幅広いリサーチに基づき、来場者が没入できるような環境を作り出しています。このアートワークは廃墟に囲まれた巨大な円柱という現在残っている遺跡を反映した構造になっています。そしてアーティストは日常的なの素材を使う事でその美学をデザインしています。円柱はプリント布地で足場にかけられ、その横には木とプリント布地製で作られた輸送用のコンテナに3Dプリントされたスカルプチャーで埋まり、エキシビションの中のエキシビションのように考古学サイトの土産物店を表しています。
これらの中心的の要素を取り囲むようにスカルプチャー、家具、大きな本などが配置され、それらは全て手で触ったり動かしたり互いに作用させたりすることができます。アート作品に触ってはいけないという常識を覆し、見学者が自分の手でインスタレーションを作り上げることが出来るのです。舞台では映像が上映され、アテネのナイトライフにちなんだ音楽が流れます。暗い空間と円柱へのスポットライトはナイトクラブのような雰囲気に近く、コンテンポラリーアートと伝統的な作品の展示方法をさらに覆すものとなっています。この遊び心あふれるインスタレーションはインタラクティブなソーシャルハブであり、来場者がは古代と現代との関係性について考えることができる場所です。また、この作品はアンジェリダキスと彼のアートにおいて、バーチャルと現実とが一体となった重要な瞬間です。
⟪アンティークの本質的評価のためのセンター⟫ (2022年)は現在、2022年10月30日までエスパース・ニーメイヤーで無料開催中。
営業時間
10月11~12日:正午から午後6時
10月13日:正午から午後4時
10月14~16日: 正午から午後6時
10月18~19日:午前11時から午後6時
10月20日:午前11時から午後3時
10月21~23日:午前11時から午後6時
10月24~30日:正午から午後6時
(月曜休館)
住所
Espace Niemeyer,
2 Pl. du Colonel Fabien,
75019 Paris (フランス)
⟪アンティークの本質的評価のためのセンター⟫ (2022年)は アテネの歴史とアーティストとしての私自身を隠喩的に発掘するものです。これまでの中で最も大規模な作品で、来場者の方々がこの作品との触れ合い、対話を楽しんでくれればと思います。オーデマ ピゲ コンテンポラリーチームと一緒に仕事が出来たことは大きな喜びでした。エスパース・ニーマイヤーのような素晴らしい場所でのコミッション作品公開という機会に恵まれたことを感謝しています。
アンドレアス・アンジェリダキス
アーティスト
オーデマ ピゲ コンテンポラリーのキュレーターチームは、アンジェリダキスと緊密に協力しあいながら作品を作り上げました。このコラボはプログラムのミッションに光をあてます。このコラボレーションは、アーティストを招待してアートワークをコミッションし、彼らの創造性を育み、その活動をさらに発展させるという、本プログラムの継続的な使命を際立たせています。
アンドレアス・アンジェリダキスとそのアートの重要な局面においてコラボレーションすることができ、嬉しく思います。古代と、そこから生じた現代の社会との関連性と対話が、このエスパース・ニーメイヤーの印象的なインスタレーションに込められています。建物、そして建築。その意味と関係性を掘りさげたアンドレアスのこの没入型インスタレーションに、多くの人々が訪れることを願っています
ドニ・ペルネ
アートキュレーター、オーデマ ピゲ コンテンポラリー
アンドレアス・アンジェリダキス(1968年生)はアテネで活動しています。南カリフォルニア建築大学で建築学の学士号を取得、コロンビア大学で最新建築設計学の修士号を取得したアンジェリダキスは、建築家、アーティスト、キュレーター、作家として、インターネットを活用した多層的なリサーチに基づいた作品のエキシビションを開催しています。
アンジェリダキスは建物の建築プロセスにおけるプレゼンから施工へというステップを逆にすることにより、常に建築の最終形態について挑戦してきました。現存の建物、建築モデル、フィルム、遺跡、インスタレーション、代替の歴史、不明瞭な事実やフィクションなどから出発し、現実とバーチャルの境界を滑らかにしようとします。世界各地のエキシビションでアーティストまたはキュレーターとして貢献しており、例として次のものがあります:シカゴ建築ビエンナーレの“The State of the Art of Architecture” 、第12回バルチックトリエンナーレのヴィルニウスのコンテンポラリーアートセンター、PACミラノの“Super Superstudio” (これらは全て2015年)、そして2017年のアテネとカセルでの“documenta14” など。2019年、Bergen Assembへの参加では、documenta14に向けたポール B. プレシアドの“Parliament of Bodies”の多機能社会シーティングシステムに貢献、またトリノのOGRでBiennial of Moving Imageに参加しました。キュレーターとして参加したエキシビションには、アテネのDeste FoundationにおけるThe System of Objects、ミラノのPACにおけるSuper Superstudio、ニューヨークのスイスインスティチュートにおけるFin de Siècle、Het Nieuwe Instituut RotterdamにおけるPeriod Rooms、バーゼル美術館におけるOOO Object Oriented Ontologyなどがあります。