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2019年 03月23日
2018年の香港アートバーゼルで発表されたケオラの写真シリーズ、「Remains: ジュウ渓谷」はスイス、ジュラ山脈の自然環境をデジタルで表現した作品です。遠くからみる静かな景色の写真は、ジュウ渓谷の太古の森を紹介する伝統的な風景画のように見えます。
しかしよく目を凝らして見ると、その大規模な作品は高精度スキャンとドローン飛行撮影により捉えられた何十億もの微小な点で構成されたデジタルコンポジションであることがわかります。
テクノロジーは目のように機能する。人間が見えないものを見て視覚的情報を別のロジックで処理する
"ケオラ:
イタリア出身のアーティスト、ケオラ(1982年生)は最先端のソフトウェアとテクノロジー、プログラミングを使い、没入型のインスタレーション、ビデオ、パフォーマンス、彫刻、写真作品などを制作します。自然と媒体物、本物と人工的なもの、伝統とハイテクとの間の緊張関係を浮かび上がらせます。彼が扱う対象はゴシック建築から新古典派の彫刻、伝統的な風景画などですが、そのアプローチは非常に概念的で完全にコンピュータ化しています。彼の作品の多くは自動化製造ツールと切削機械を使って制作されています。
ケオラの作品は多くのコレクションとして展示されています。その中にはヴェネツィアビエンナーレ、ロンドンのヴィクトリア&アルバート美術館、ニューヨークのPark Avenue Armory、パリのPalais de Tokyo、バルセロナのMuseu Nacional d’Art de Catalunya、東京の国立芸術センター、ベイジンのUllens Center for Contemporary Art、サンパウロのPaço das Artes、ミラノのトリエンナーレ、リンツのArs Electronica、モントリオールのElektra Festival、ユタ州、パークシティのSundance Film Festivalなどのミュージアムやフェスティバルがあります。また2013年にアルス エレクトロニカのゴールデン ニカ賞を受賞しました。ケオラの作品はニューヨークではBitforms Galleryが管理しています。