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2018年 06月29日
ロバン・マイヤーは招聘キュレーターのマルク・オリヴィエ・ワーラーと共に、「シンクロニシティ」という作品を制作しました。オーデマ ピゲ アートコミッションの初の作品として、2015年のバーゼルにおけるアートバーゼルで、フォルクスハウスバーゼルにて展示されました。自然界に見られる同時性、あるパターンが同時に出現する現象に着目したマイヤーは没入型インスタレーションを制作しました。そこではホタル、コンピュータ、こおろぎ、電磁時計が数学的な規則に従い、自己発生的に組織が出現することを示しています。よく準備されたインスタレーションの中で、自然の要素とテクノロジーの要素の間に自然発生的にコーディネーションされたビートが生まれ、それを目と耳で確かめることができます。一見関係を持たないように思える生物個体たちとテクノロジー機器が互いにハーモニーを作り出す現象を見せてくれます。
マイヤーはアーティストのアンドレ・グェルダー、パピヨラマ財団など科学専門グループとの仕事を多く行っています。その範囲は遺伝子工学、コンピューターサイエンス、ホタルの養殖、こおろぎのコーラス、生物音響学、認知科学など広範囲にわたっています。
シンクロニシティは、自然がいかにメカニズムや人工知能を真似ることができるかについての研究
ロバン・マイヤー
パリをベースとしたスイス出身のマルチメディアアーティスト兼コンポーザーのロバン・マイヤー(1980年生)は、自然知能と人工知能の発展、機械に囲まれた世界における人間の役割について問いかけます。マイヤーの大規模な作品は、作曲やテクノロジーを駆使したインスタレーションにより、これらの問題を扱っています。
13年間バイオリン、ピアノ、音楽理論を学んだ後、マイヤーはニースのConservatoire à Rayonnement Régionalで電子音響音楽の作曲の学位、パリのÉcole des hautes études en sciences sociales (EHESS)で認知哲学の学位を取りました。彼の作品は世界各地で展示されています。その中にはパリのパレ・ド・トーキョー、現代美術館、上海の第11回上海ビエンナーレ、ニューヨークのArsenal Contemporary、ミシガンのイースト ランシングのMSU Broad Art Museumなどがあります。ロバン・マイヤーはパリのポンピドゥーセンターのIRCAM で長年コラボレーターを務め、ローマのIstituto Svizzero di Romaではフェローを務めています。