未踏峰の高峰や未踏ルートに挑み、人類初の記録を打ち立ててきた登山家、平出和也。登山界のアカデミー賞といわれるピオレドール賞をこれまでに3回受賞し、その功績は世界的に高く評価されている。同時に、未踏の世界から望む風景や他の冒険家の登山を記録する山岳カメラマンとしても活躍する。平出はなぜ命をかけて過酷な挑戦を続けるのか。困難の果てに辿り着いた頂で見た風景とは。世界屈指のクライマーの胸中に迫るインタビュームービーを、「オーデマ ピゲ」のタイアップで送る。

動画ディレクション:TISCH(MARE)-  動画制作、撮影:北本達也(Cohde Inc.) - インタビュー、文:一ノ瀬伸 - スタイリング:小林新(UM) - ヘア&メイク:TARO YOSHIDA(W)

こちらは動画でお楽しみいただけます。

「自分が歩いた場所が道になるような冒険がしたい。人がしたことはしたくない」。未知なる世界への好奇心から登山にのめり込んでいった平出は、若き日から「未踏」にこだわった。

数々の新ルートを制覇した中でも、パキスタンのシスパーレ(7611m)は平出にとって特別な山だ。若き日に仰ぎ見てから魅了され、「人生をかけて登りたい。あの頂に立てる人間になりたい」と想いを募らせた。その後3度の失敗を経て、2017年に北東壁の新ルートから登頂を果たしている。「冒険家として、人間としてなにが足りないかを教えてくれた」と、鋭鋒への挑戦を振り返る。

極限の頂を目指して20年。いま、山へ対する意識が変化しているという。

「私は山に登れば登るほど山に臆病になってきている。20代の頃は無鉄砲で上しか見ていなくてなにも怖くなかったが、さまざまな経験を積んできて、いまは山がとても怖い。でも、だからこそ、足元が見えるようになった。足元の危険に気づくことができる」

一方、自身の冒険とともに、「誰も見たことのない世界を多くの人に見てほしい」との思いでシャッターを切る。平出による山岳写真や映像を交えて、貴重なインタビューをお届けする。「冒険も撮影も自分にしかできないことをしたい」。幾多の冒険を重ねてきた平出の言葉は力強い。

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