人間工学を中心え、天体の動きを機械的に再現するパーペチュアルカレンダーを、技術的またデザイン的観点から新たに見直しました。

その結果として、3つの新しい41mmの手巻きパーペチュアルカレンダーのモデルはいずれも、すべての機能を“オールインワン”リューズで修正することが可能なムーブメントを搭載しています。

3つの新しいパーペチュアルカレンダーモデルのライフスタイルフォト

太古の昔から、私たちにとって太陽は日々の時間を示してくれる存在であり、月や地球から観察することのできる星々、星座はカレンダーとしての役割を果たしてきました。これら天体の回転は、時間を計測するための機器が発展するうえで基礎となるものでした。時を経て、時間計測の技術は日時計や水時計から、精密な機械式時計や携帯型時計へと進化を遂げました。パーペチュアルカレンダーは、何世紀にもわたり時計職人たちの想像力をかき立てながら、宇宙の周期的なリズムを再現するためのより複雑なメカニズムの開発を促してきました。

小さなカムと歯車の組み合わせで天体の周期を捉えるカレンダーウォッチは、時代と共に進化してきました。なかでもパーペチュアルカレンダーは、このカテゴリーで最も複雑なもののひとつで、手首に装着する小さな機械式コンピュータのように、1世紀にわたり日付を正確に保ち続けることができます。1875年以来、パーペチュアルカレンダーはオーデマ ピゲの歴史を刻んできました

セバスチャン・ヴィヴァス

オーデマ ピゲ ヘリテージ&ミュージアム ディレクター

キャリバー7138は、CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲと二つのロイヤル オーク モデルに搭載されて登場しました。いずれも41 mm サイズです。CODE 11.59 バイ オーデマ ピゲ パーペチュアルカレンダーの18Kホワイトゴールドケースには、コレクションのシグネチャーであるエンボスダイヤルがスモークブルーに輝きます。ロイヤル オーク パーペチュアルカレンダーには二つのデザインバリエーションがあります。

最初の2モデルはステンレススティールケースで、エレガントなツートーンのグランドタペストリー ダイヤルをアピールしています。次のモデルは18Kサンドゴールドケースに同色のグランドタペストリーダイヤルを組み合わせています。洗練されたモノクロデザインのユニークな光のさざめきが魅力です。

ロイヤル オーク ダイヤルのクローズアップ

ダイヤルの9時位置に曜日、12時位置にデイト、3時位置に月を表示する欧州フォーマットを採用。同じシステムで、サブダイヤルとインナーベゼルは曜日、月、年を12時位置に表示します。

ダイヤルの12時位置のデイトは特許保有のプログレシブ ステップのディスクにより表示されます。これは数字の幅に適応し読みやすさを向上させるものです。9時位置のサブダイヤルには24時インジケーターが組み込まれ、3時位置の閏年表示と完璧な対称を成しています。

オーデマ ピゲの新しいパーペチュアルカレンダームーブメントは、最先端の研究開発技術と伝統的な時計製作のノウハウを融合させたものです。キャリバー7138は、2018年に発表されたすべてのパーペチュアルカレンダー機能がムーブメント内の一層にまとめられているという革新的な特許取得技術をベースとして製作されました。月末カムがデイトの歯車に一体化され、月カムが月の歯車に取付けられています。リューズ調整機構がムーブメントの内部に2層目を作り出すことで、ムーブメントの薄さを4.1mmに維持することが可能になりました。


キャリバー7138には、コート・ド・ジュネーブ、サテン仕上げ、サーキュラーグレイン、サテン仕上げ、スネイリング、面取りなどの洗練されたオートオルロジュリーの装飾が施されており、そのすべてを時計の裏側で鑑賞することができます。

キャリバー7138は、パーペチュアルカレンダーの設計における大きな革新を象徴しています。人間工学を研究開発の中心に据えることで、すべての修正をリューズで行える独自の機構を生み出しました。この高度なコンプリケーションを使いやすさだけではなく、全体的な美しさにもこだわり、高い視認性とタイムレスな洗練さを兼ね備えたデザインに仕上げました

ルカス・ラッジ

オーデマ ピゲ 研究開発ディレクター

オーデマ ピゲ ブティックの内部の様子